6月26~28日、登米・南三陸で、RQWの活動に参加してきました。
昨年6月のRQW立ち上げから1年余り。今、現地はどうなっているか。お母さんたちはどんな状況で手しごとをしているか。「東京のサポーターさんにも現地の様子を見てもらえれば」と、今回の東北行きに声をかけてくれたのは、東京と現地を行き来しながらRQWをとりまとめる東京本部のSさんです。「編んだもんだら」イベント販売のレギュラーメンバー・Uさん、Sさんとともに、25日の夜行バスで、いざ登米へと出発。
到着後、現地メンバーKさんたちの家で一息つかせてもらった後、RQWの現地事務所のある「コンテナおおあみ」へ。SさんとRQW現地メンバーのMさんは、この日、マイケル・サンデルの「白熱教室」でお馴染みのハーバード大学から来た仙台出身のKさんと打合せ。Kさんは「HARVARD FOR JAPAN」三陸プロジェクトのメンバーで、この夏、三陸で支援活動ができないか、リサーチに来たとのこと。
コンテナということばから想像していたよりも
立派な2階建コーポラティブオフィス
立派な2階建コーポラティブオフィス
午後は鱒淵小学校へ。布や毛糸などの在庫置き場としてRQWがお借りしている倉庫(小学校の元・保健室)の整理が、本日のわたしたちの仕事です。
東京本部に寄せられた時点で種類ごとに仕分けし、ほどいた着物は数十箱。箱にしまわれたままの布はカビ臭くなってしまうので、台車を使って外に運び出し、風にさらします。これらの布は、翌日登米入りするスキルアップ講座の森岡リエさんに見てもらって、手づくり・手仕事用によさそうな布を選り分けるとのこと。
多忙なSさんと現地メンバーがバリバリ仕事をしているあいだ、Uさんとふたりで夕飯の準備。去年の3月末から登米の総務として長期ボラに入っていたガッキーの最終日とあって、プチ送別会モードの夕食でした。
食後、群生地としては日本最北限といわれる鱒淵のホタルを見物に。「寒いから、まだあまり飛んでいないかも……」といわれましたが、川沿いには、ゆっくりと点滅を繰り返す源氏ホタルが点々と……きれいだったなあ。
翌日は歌津・志津川へ。三陸沿岸は起伏が大きく、ちょっと島にいるような感覚です。海に向かって坂を下っていくと、目の前は礎石だけが残っている……これが被災地の現状だと、あらためて実感させられました。
伊里前福幸商店の「うたちゃんSHOP」などをひと巡りしてからRQ歌津の活動拠点だった伊里前の大テント内で、中テントを解体。夏場は暑くなるので、ブースのテントを外してほしいという理容室さんの依頼でした。テント内では、ほかにも酒屋さんや小物店などが営業を再開しています。男手は歌津の仙人・スパイダーだけでしたが、無事、解体終了。
お昼は『フォーチュン宮城』創刊号でも紹介されていた、志津川の「さんさカフェ」で、カレーランチ。ボリュームたっぷり味も本格的なスパイシーカレーが500円。これはかなりお得です。
現地メンバーが打合せをしているあいだ、2月25日にオープンした南三陸さんさん商店街へ。笹かまぼこの及善さんで、夕飯のおかずをゲットしました。
志津川から歌津に戻り、石泉地区活性化センターで現地メンバーとスキルアップ講座の森岡リエさんと合流。
鱒淵小学校で布選びをする森岡さん、Sさんと分かれ、本日も夕飯づくりを担当。今後のプロジェクトをどう展開していくか。RQW中心メンバーと森岡さんがゆっくりじっくり話をできるまたとない機会とあって、食事をしながらも、話題は尽きません。
最終日、冬のあいだも雪道のなか、車を走らせ、編み物講座を続けてきたKさんに、歌津寄木の仮設集会所へ連れて行ってもらいました。鎌倉で月2回「編んだもんだら」のイベント販売をしているSさんも合流。寄木は全10戸ほどの小さな仮設所です。小さい分、結束力も強いようでわきあいあいと作業しているところにお邪魔しました。
タコや新キャラ「めかびー」を製作中のお母さん方に、東京近辺での販売風景の写真をお見せすると……
「誰が買ってくれるのか、心配で仕方なかったけど、こんなふうに売られているんだねぇ……」とみなさんにっこり。「やっぱり売れるものをつくらないとね」と、人気や販売傾向なども気になるようです。
つくり手さんと販売ボランティアの交流、今後も定期的に続けると、お母さんたちにとってもよい刺激になるかもしれません。販売ボラ・レギュラーのUさんは「今まで名前だけ知っていたつくり手の方にお会いできて、すごくうれしいです!」と、お母さんたちとの対面に感激していました。
帰りの出発までの短い時間、鱒淵小学校で布の整理をするSさんをお手伝い。梅雨の完全な中休みで、お天気に恵まれた2泊3日の現地ツアーは盛りだくさんのうち、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
今回、参加してよかったのは、つくり手のお母さん方にお会いできたことに加えて、RQWの運営メンバー4名の仕事ぶりを目の当たりにできたこと。
“清美パトロール”といわれるように、現地を隈なく回り、被災地の方々の希望に沿う形での支援を模索してきた清美さん。真冬の雪道もものともせず、編み物講座でお母さん方を訪問し続けてきた加恵さん。南三陸の女性のエンパワーメントのために、人をつないでいるめぐみさん。夏は体育館の猛暑と、そして冬はマイナス20度の激寒とバトルしてきたつわものたちはもちろん、東京と現地を行き来しながら、ひと・もの・お金をマネージメントする塩さん。そして勤め人ながら、寝る間も惜しんでRQWの活動に献身するみっちゃん。土日の休みもなしに活動するRQWの運営メンバーのバイタリティプラス強烈な個性は並大抵ではありません。
RQWは7月29日の気仙沼のお祭りに参加する予定で、人手が必要なこの時期に合わせて、現地ツアー第2弾も検討中とのこと。RQWの現地活動、刺激と楽しみが盛りだくさんなこと、請け合いです。
Reported by つかきょん
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