2012年6月1日金曜日

ジェンダー学習会をおこないました

RQWのコアメンバーで、北九州にあるアジア女性交流・研究フォーラムの太田まさこさん。東京にいらした機会に、学習会を行なってくださいました。
アジア女性交流・研究フォーラムとは?→ http://www.kfaw.or.jp/


5月27日 IID世田谷ものづくり学校会議室にて。
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RQW登米スタッフと東京スタッフ・サポーターさんをスカイプでつなぎ、ジェンダー学習会をしました。「ジェンダー」という言葉を聞いたことはあるし、何となく意味も分かっているような気はするけれども、「ジェンダーって何?」と質問されると、説明するのはちょっと困った……という人はいませんか?
 被災地の女性たちと活動しているRQWのスタッフにとってジェンダーについての知識を共有しておくことは重要、と集まりました。






 学習会では、こんな情報共有をしました。

1. セックスは生物学的性差、ジェンダーは社会的・文化的性差。ジェンダーとは、ある社会で定められた男性および女性の役割、責任、行動で、それは経済、政治、社会、文化、環境、宗教、法律、階層、民族などによって異なります。

2. 男女共同参画社会に向けての世界や日本の取り組み
(1) 国連 女性に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する条約(1979年)
(2) 第3次男女共同参画基本計画(2010年)
第14分野 地域、防災・環境その他の分野における男女共同参画の推進
(3) 第56回国連女性の地位委員会(2012年)
決議「自然災害におけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント」

3. 女性を対象とするプロジェクトで重要な概念
(1)女性の3つの役割: 生産労働、再生産労働、コミュニティ活動
(2)女性のニーズ: 実際的ニーズ、戦略的ニーズ

4. エンパワーメントとは?
社会的弱者が自信と尊厳を回復し、能力を取得し、他人のコントロールから解放され、自分で意思決定を行えるように社会の関係性を変革していく身体的、心理的、社会的、経済的、政治的パワーを獲得していくプロセス

5. 女性のエンパワーメントの事例
(1)バングラデシュのグラミン銀行(経済的エンパワーメント)
(2)インドのマヒラー・サマーキアー・プログラム(社会的、政治的エンパワーメント)
(3)北九州の「青空がほしい」運動
 北九州は1960年代にお母さんたちが公害を無くそうという声を上げ、産官学民の協働で、工場の煙突からの煙は「繁栄のシンボル」と考えられていた街に青空を取り戻しました。問題を解決するために学び、アクションを起こしていくことによって、エンパワーされていった当時のお母さんたちのエネルギー、行動力、組織力は、今も北九州の女性に引き継がれています。




 RQWはこれからも、もっと女性たちのニーズに応え、困りごと、悩み事、問題などの解決をサポートしていくために、ジェンダーについての理解を深め、被災地の女性のエンパワーメントにつながる活動を展開していきます。

Masako

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